すぐに実践できる「バリデーション」とは
「バリデーション」と言う言葉を聞いたことがあるでしょうか。介護業界では認知症ケアの技法として近年注目を浴びているものですが、他の業界でも頻繁に使われています。その本来の言葉の意味を把握した上で、それぞれの業界における使われ方の違いについてみてみましょう。日常生活ではあまり使うことのない言葉かもしれませんが、知っておくとコミュニケーションをとる際にも役立つはずです。また、これを踏まえて認知症ケアの技法としてのバリデーションについて考えてみると、理解が深まるかもしれません。
-
日常生活ではあまり馴染みのない言葉だと思いますが、そもそもバリデーションとはどのような意味を持った言葉なのでしょうか。英語では「validation」と表記される名詞で、検証・妥当性などの意味があります。「確認」と覚えている人もいるかもしれませんが、同じく「確認」の意味を持つ言葉は他にもあります。正確にはそのどれもが異なるニュアンスを持っているので、それぞれの違いを知っておくとビジネスやコミュニケーションの場面で役に立つでしょう。
-
バリデーションという言葉の本来の意味を理解していても、実は業界によっても使い方が異なってきますので注意が必要です。他の業界で働く人とコミュニケーションをとる際に、認識のずれがあると混乱を招く可能性があり、意図した結果が返ってこないということにもなりかねません。バリデーションという言葉を使う主な業界の例を挙げ、それぞれの違いを紹介していますので参考にしてみてください。身近なところだと、取扱説明書を作成する際にも使われています。
-
介護業界においてもバリデーションという言葉が使われています。認知症ケアの場面におけるコミュニケーションの技法で、近年注目を浴びています。認知症の人の尊厳を守り、感情や欲求を表に出してもらうことを目指しています。また、同じく認知症ケアの技法として役立つユマニチュードという考え方もあります。どちらも具体的には多くの項目がありますが、一度に全てを実践しなければならないわけではなく、できることから1つずつ始めることが可能です。
日常生活の中でも試してみよう
バリデーション療法のテクニックは、豊かなコミュニケーションや信頼関係の構築にとても役立ちます。多くの項目がありますが、その1つひとつはすぐに実践できるものなので、まずはできそうなことから始めてみましょう。
この記事の続きを見る